持続可能な都市(北九州アーバンセンター)
JICA委託研修事業「NAMA/MRV(低炭素都市計画策定)能力強化」コースを北九州市で開催
北九州アーバンセンターでは、アジア自治体における低炭素型で持続可能な都市づくりを支援しています。
その活動の一環として、2013年6月17日(月)から7月5日(金)までの3週間、JICA委託研修事業「NAMA/MRV(低炭素都市計画策定)能力強化」コースを北九州市で開催しました。
研修では、JICA招聘による3カ国からだけでなく、長年にわたる技術協力関係のあるインドネシア・スラバヤ市、タイ・ノンタブリ市とピサヌローク市、ベトナム・ホーチミン市の4都市からの招聘者も加えて、総勢5か国15名の国と自治体の行政職員方々を対象にした人材育成プログラムを行いました。
研修の開催場所である北九州市には、民間企業や行政、市民による公害克服、環境改善、低炭素化の取り組みの事例が多く蓄積されています。この経験に基づく知識は、今まさに、同様の環境課題を抱える国内外の自治体に望まれているところです。研修では、各界でご活躍の方々が講師を務めるとともに、北九州市の事例をもとにした多岐分野にわたる事例を概観できる教材を提供しました。
今後は、研修後のフォローアップとして各都市でワークショップを開催して、GHG削減量の定量評価を通じたアジア自治体の低炭素都市づくり係る持続的な支援を行っていきます。
日時 | 2013年6月17日(月)~7月5日(金) |
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研修員 | 国及び地方自治体の行政職員 |
目的 | 1) 都市の低炭素化とは何か、北九州市の具体的な事例を通じて考える。 |
特徴 | 1)北九州市の公害克服、環境改善、低炭素化の取り組み等、事例を教材として、エネルギー、廃棄物、上下水、緑地、住民参加、国際協力など、低炭素都市計画に係る多岐の学術分野を概観。 |
プログラム | 詳細はこちら»(241KB) |
研修の様子
6月21日北九州市環境ミュージアム 「北九州市の環境政策の歴史」中薗哲氏 足元の航空写真で、北九州市を鳥瞰しながらのご講義。背中の壁には「北九州市の変遷」。
6月21日北九州市環境ミュージアム 市民サポーターとリサイクルグッズ手作り体験。
6月22日「広島市の交通計画」路面電車乗車体験と世界遺産視察。
6月21日北九州市役所建築都市局・藤井実氏 シティバイクの体験。
6月24日「北九州市街視察」
小倉城庭園で和の空間を体感。
6月24日「北九州市街周辺視察」
小倉の繁華街。
6月24日北九州市立大学「建築物・住宅の環境技術」 北九州市立大学・白石靖幸氏
演習「CASBEEアプリケーション英語版」。6月25日学研都市ひびきのエネルギーセンター 「学研都市ひびきのにおける環境技術」 総括責任者・西村茂俊氏 「大学から出る汚水がこんなにきれいに浄化されます。」
6月26日 「北九州エコタウン」
風力発電施設と響灘をバックに。
6月28日「廃棄物中間処理」西原商事・西原靖博氏今まさにインドネシア・スラバヤ市で実施されているビジネス事例。
「産業廃棄物処分場跡地」響灘ビオトープ・岩本光徳氏 ビオトープに生息する生物について研究しておられる北九州高校の魚部の皆さんも一緒に。
「生ゴミ堆肥化の取り組み」㈱ジェイぺック若松環境研究所・八百屋さやか氏
自家製発酵促進剤の作り方の体験。
7月2日「REDD/REDD+」IGES 自然資源・生態系サービスエリア山ノ下麻木乃研究員 グループに分かれて討論。 「あなたの国で森林伐採の根源は何ですか?」
「震災復興・資源循環モデル」 ㈱アミタホールディングス・纐纈渉氏 討論結果のプレゼンテーション。
7月5日「閉会式」
修了証書を手に。3週間、お疲れさまでした。